ここでは、長崎で生産される長崎ならではの商品や、長崎で提供される特有のサービスをイメージさせるものを広く「長崎ブランド」というものとします。産業を活性化するための「長崎ブランド」の確立に関する提言などをまとめることができればいいな、と考えています!

2010年01月26日

長崎における最近のブランド化成功例

ふかのこうへいです。
緻密な資料の作成、ご苦労様でした。レポートを拝読して思いついたことをブログにアップします。というのは、長崎はブランド化が上手ではないと思っていた中で、逆にブランド化に成功した例があるからです。

それは、佐世保バーガーです。
私が長崎に住んでいた頃ですが、佐世保市の職員で観光協会に出向されていた方だと思いますが、鬼山さんという方がいらっしゃいました。彼女が佐世保バーガーの仕掛け人だ、というので、酒を飲みながら話をしたことがあります。
とても印象的な話だったので、今、思い出せる範囲内ですが掲載します(順不同)。

1.もともとは佐世保の名物に鯛シャブを育て上げようと思っていたが、それがうまくいかなかった。
2.一方、佐世保市内には、ハンバーガーを供する店はたくさんあり、市民は酒を飲んだ後の〆にハンバーガーを食べていた(ブルースカイの開店時間は午後8時から午前2時)。3.そんな中で、庶民の味、ハンバーガーを佐世保の名物にできないかと考えた。
4.まずは佐世保をハンバーガー発祥の地にしようと思った。しかし、証拠がない。それで、佐世保はハンバーガー発祥の地だ!と宣言し、異議がある街は名乗り出ろ!と、広報した。
5.しかし、名乗り出てくる街はなかった。それで、佐世保はハンバーガー発祥の地になった。
6.東京進出の一環として、船橋ららぽーとに佐世保バーガーの店を出店させた。その結果、大当たりとなった。
7.アンパンマンの作者のやなせ氏のところに飛び込み、バーガーマンの作成を依頼した。先方は熱意に負けて、了解してくれた。
8.それまで、方手間でハンバーガーを作っていた店を口説き落とし、ハンバーガー主体の店と名乗ってもらった。
9.それらの店を紹介する佐世保バーガーマップを作成した。
10.佐世保バーガーの認定基準を作った。

順不同ですが、ある意味、鬼山さんのなりふり構わない前向きな情熱が、周囲の人を動かしていった、そんな気がしました。
何か、モノを動かしていく、作り上げていく、特にゼロから1を産み出していく際には、単に伝統や技術だけでなく、損得ナシでバカになれる人の熱い行動力が必要だなあ、と感じた次第です。佐世保バーガーはそんな人がいたから今の形になったような気がしました。
なお、特にこの話をレポートに入れて欲しいというつもりで書いたわけではありません。単なる感想ですので、読み流してください。
以上


Posted by 在京長崎応援団塾 at 15:32│Comments(2)
この記事へのコメント
深野さん

「佐世保バーガー」誕生の経緯をお知らせいただきありがとうございます。

自分の事業を守るためのブランドならともかく、地域のためにブランドを確立しようとすると、まさに、「損得ナシでバカになれる人の熱い行動力」が必要ですね。
次の機会があれば、この情報も参考にしようと思います。

深野さんからの「佐世保バーガー」の情報に似た情報を、本塾の坂本さんからもいただいています。
あの名古屋名物の「ひつまぶし」が商標登録されていて、その名付け親(商標権者=うなぎ料理店の女将)が最近亡くなられたという新聞記事です。

この新聞記事によると、「ひつまぶし」を1987年に商標登録すると、「ひつまぶし」の認知度が一気に上がり、女将の店には全国からお客が押し寄せるようになったとのこと。

この話がそれだけに終わらないのは、「ひつまぶし」の商標を独占して使用するのではなく、地域の名物として大事に育てるために、「ひつまぶし」の商標の使用を他の店にも認めたことである。

こうすることによって、その地域の同業者の発展に寄与することができるとの判断があったと思います。「ひつまぶし」は地域団体商標ではないが、地域団体商標と同じ働きをすることを狙ったともいえる。

「ひつまぶし」の例も、「佐世保バーガー」の例と同様に、個人の利益ではなく、地域のために、という熱い思いに根差した行動である。

ブランドを確立していくには、このような「熱い思い」が必要ですね。

                        石橋
Posted by 石橋 佳之夫 at 2010年01月27日 14:15
深野塾長

コメントありがとうございます。

「損得なしでバカになれる熱い行動力のあるひと」・・・長崎に沢山いそうです。

今後、そうした仕掛け人の方々の「行動」を取り上げていくのも面白いかもしれませんね。


ヤチゴ
Posted by 在京長崎応援団塾在京長崎応援団塾 at 2010年01月28日 11:03
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